「給食劇」で体育館デビュー

子どもたちが通う小学校では、先週が“給食週間”になっていた。
給食を通じて食べ物の大切さを、もう一度考えようというものだ。
なんと、我が“劇団にのいち”は月曜日の朝会で、給食劇を上演したのだ。
昨年の秋頃、栄養士の先生からこの給食週間のために「もったいない」を
テーマにした劇をしてほしいという依頼があったからだ。

いつもは少し広めの教室でするのだが、体育館に集まった全校生徒の前で
演ったのは今回が初めて。若手の男の先生も混じっての、給食のシーン。
生徒が給食を好き嫌いして残したり、こぼしたりしているのを、陰から見ていた
宇宙人が、♪もったいな〜い、給食残して棄てちゃうな〜んて♪と
フレッツ光のCMのメロディーで)歌う。

私の役は白衣を着た「謎の研究員」。先生が何か説明しようとすると、
首から提げたパソコンをカタカタと叩きながら登場し、「データによりますと、
いろいろな食べ物をまんべんなく食べることが健康につながります・・・。」
などと“うんちく”を傾ける。
ある意味、進行役みないなものかも。

ラストに流行の“たらこ”の歌のメロディーに乗せて、♪た〜べよ、た〜べよ、
きゅう〜しょく、たーべよ♪と歌ったのだが、子どもたちも一緒に口ずさんで
くれた。「みんな、あと一口ずつ、食べよう!」のメッセージを残して、
劇は終わる。

舞台の袖から出ていって、第一声を発したとたん、緊張し始めた。
顔、顔、顔・・・。なんと、人の多いこと! 終わっても胃がきゅっとなったまま。
年齢を重ねると経験は多くなるが、それにつれて感動は薄くなる。久し振りに緊張している自分に気づき、うれしかった。

後日、栄養士の先生から、給食の残りがすごく減ったと聞いた。
お話や劇を通じて、何か大切なことを伝えられたらいいと思う。
食育や金銭教育という言葉はあまり使いたくないが、生活の中で大事なことを
伝えることはやってみたかった。新年早々、夢がひとつ叶った。